(フランス、チリ、日本/2016年/監督:アレハンドロ・ホドロフスキー/128分)
3月6日、ジャパンプレミアにてアレハンドロ・ホドロフスキー監督の
前作「リアリティーのダンス」の続編で
3年ぶりの最新作「エンドレス・ポエトリー」が上映されました。
前作、故郷のチリのトコピージャで過ごした少年時代から
首都サンティアゴへと舞台を移しパリに旅立つ前、
ホドロフスキー監督の多感で濃厚な青春時代を描いた本作。
このお方に関して、年齢のことをとやかく言うのは失礼だと思いますが
87歳でこの作品を撮り終えたことを無視できないエネルギーの強さを感じます。
128分、強さ、強さ、圧倒的な強さとエネルギー。
画面を支配する魂の輝きに
生きることへの貪欲さを見せつけられた・・。
私がホドロフスキーを知った「エル・トポ」「ホーリー・マウンテン」の時とは
少々違いのあるエネルギーと作風だったかもしれないけど、
前作の「リアリティーのダンス」からの本作「エンドレス・ポエトリー」で
ホドロフスキーのことがまた好きになったと感じました。
時間を超えた作品に対するエネルギーと魂の輝きに
ただただ自分が取り残されていくような虚無感と
同時に押し寄せる「さぁ!戦うぞ!」と言う駆り立てられる気持ち。
作品を観る前と観た後では全く違うこの感情は何・・!
好奇心、羞恥心、喜び、怒り、寂しさ哀しさ・・
すべての感情が交互に押し寄せる
感情ゆさぶる作品。
一貫してホドロフスキー一族を総動員で
作り上げられる過程も見どころ。
上映の前にあったホドロフスキー監督の日本のファンに向けた
メッセージもとても良かった。
個人的には上映前のエピソードなどたくさんの裏話をして下さった
UPLINKの浅井さんのお話も合わせて
更に映画がより良く感じたひとつだったようにも思います。
本当にたくさんに支援でこの希少な映画上映は実現したのだと感激しました。
最後に上映用の資料にあった
ホドロフスキー監督のインタビューから。自分用にメモ。
"わたしが若いとき、ダリとルイス・ブニュエルの作った『アンダルシアの犬』を観て、
とても衝撃を受けた。
とくに目がナイフで切られるシーンは一生忘れることができない。
あの映像は、わたしのアートに対する概念を変えた。
映画とは想像力である、ということをあの映画は教えてくれた。
わたしはそれを決して忘れないようにしようと誓ったんだ。
わたしが映画を作るとき、わたしはつねにそれを念頭に置いている。
だからわたしの映画を観た観客にも、そのようなことを感じてほしい。
わたしの映画を観た観客がそこから何か、
一生忘れないようなものを受け取ってもらえたらと思う。"
"日本も強い父権社会だそうだね。でも世界は本来、男と女の両方のバランスが
取れていてこそ成り立つものだ。
でも社会を不均等にするのはつねに男なんだ。
世界で問題を起こすのは男、ビジネスで牛耳るのは男、家族を支配するのも男。
現代の社会でそれは大きな問題になっている。
今こそそのことを考えなければいけないと思う、
社会を壊さないためにも平等性、そして女性の尊厳を回復させなければならない。"
公開は2017年11月18日(土)より新宿武蔵野館、
アップリンク渋谷ほか、全国順次公開です。


