3回目の映画紹介となりました本日は
私の大好きなマレーネ・ディートリッヒ主演映画作品。
「Der blaue Engel」
邦題:「嘆きの天使」
(製作国:ドイツ/公開:1930年/監督:ジョセフ・フォン・スタンバーグ/上映時間:99分)
前回ご紹介した「カリガリ博士」の映画紹介を書いていたら
マレーネ・ディートリッヒのことを書きたくなり
居てもたってもいられなくなり
ディートリッヒの起源を探るなら・・と、
この作品からまずはご紹介させて下さい。
ディートリッヒ作品は本当に良い映画が多いので
どれからどう手をつけて良いのか・・と悩むところなのですが
あの妖艶なディートリッヒを生み出した
ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督との
歴史を辿っていかないわけには行けません。
ドイツ前衛芸術と称された「カリガリ博士」から10年。
当時の先端芸術の中で育ったディートリッヒは
あらゆる美学を吸収して
地元ドイツで女優としてキャリアを積んでいたところ
ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督の目に留まる。
その時、ディートリッヒは29歳。
しかも既に結婚して子供も居たというから驚き。
年齢や子供のことなど、
ついつい興味の対象になってしまうけど、
彼女の遅咲きキャリアには目を見張るものがあり
勇気つけられた女性も多いのもまた事実。
美しや、その退廃的な魅力は
ドイツが育てた芸術的女優の結晶。
このディートリッヒがハリウッドに移っても最初の作品「モロッコ」も
また良いのでこちらはまた追って。
この映画について多大な評価を上げるとしたら
マレーネ・ディートリッヒの
世界的デビュー作であることと、
スタンバーグ監督とのタッグ作品第一号という事です。
まずはディートリッヒの生みの親・ジョセフ・フォン・スタンバーグは
オーストリア・ウィーンに生まれたドイツ系ユダヤ人として生まれた
幼いころ移民としてアメリカへ移り住む。
この「嘆きの天使」の監督に抜擢され、
作品のヒロインを探し求めて
当時ドイツで女優をしていたディートリッヒに決めたのでした。
彼女の長く細い眉やその当時には珍しかった男装での演出、
セリフの言い回しなど
彼女を印象つけるもの全てスタンバーグ監督が創造したと言って良いでしょう。
後に彼女が出版する自伝にもそう書かれています。
そもそもヴァイオリニストになる事が夢だったディートリッヒは
右手首の怪我からその夢を諦め女優への道を歩み始めます。
女学生時代から読書が好きだったディートリッヒは
ゲーテやリルケを愛し、ショパンのピアノが大好きな少女だったそうな。
彼女の読書好きは有名で
大親友だったヘミングウェイとの文通も有名な話。
マリア・カラスやジャンコクトー、
チャールズ・チャップリン、オーソン・ウェルズ、ビリー・ワイルダー、
ジャコメッティ、ストラビンスキー・・・など、
彼女の自伝から窺い知る事が出来る多彩な友好関係が
彼女のただの女優では無いと意味付けています。
それでいて、ディートリッヒファン50年の日本人との文通も
楽しんでくれる気さくな面もありました。
(高橋瑛一さん著「愛しのマレーネ・ディートリッヒ」より)
私が所有しているディートリッヒの写真集の一つに
彼女が50代となった頃の写真集がある。
(「Marlene」BY Alexander Liberman)
その写真集のディートリッヒは本に囲まれていて
飾らない格好で自然な表情を浮かべている。
私のお気に入りの1冊。
また第二次世界大戦の時の慰問でも
彼女の偉大さを思い知るのだが、
ディートリッヒの魅力について語り始めたらきりがない・・
とにかく、圧倒的な美しさと存在感に加え
美しいだけではなく幼少期にドイツ芸術で培った抜群のセンス
その後も彼女自身で追求心を持った勉強を重ね、
彼女の表面的でないその美しさに数々の芸術家たちを虜にし、
それでいて気取らず格好良さと美しさ賢さとチャーミングさを兼ね備えた
勇気ある女性。
そして、晩年ヨーロッパに戻ってきたディートリッヒは
ココ・シャネルがそうしたようにパリのホテル住まいをした後に
シャンゼリゼ通りのアパートで92歳でこの世を去るまで
大好きな本に囲まれてひっそりとその時を過ごしたとのこと。
その彼女のデビュー作となると
これは原石的1作であり、
ふくよかでまだあどけなさの残るディートリッヒが拝める貴重な映像なのです。
このあとのハリウッド第1作目の「モロッコ」で
彼女のコケティッシュな魅力が全開し
ハリウッドでは
パラマウントのマレーネ・ディートリッヒと
MGMのグレタガルボが伝説の2大女優として注目されていくのでした。
ディートリッヒの人となりを追っていると
こんなにも長くなってしまった・・
この「嘆きの天使」のこと何も書けていない・・。
ストーリーはディートリッヒ演じる
ローラと言うキャバレーの踊り子が
真面目でお堅いラート教授を誘惑し、
どんどんと教授はローラの魅力にハマり自分自身を見失っていく・・と言う
ディートリッヒは「悪女」を演じています。
この映画でローラが歌う曲、とても良いです。
ディートリッヒの女優としての一面と
歌手としての一面を見える渾身の一作です。
今回映画の説明は短めですが、
ディートリッヒという女性を知って行けば行く程に
この映画の重要性をお伝えせずにはいられません。
是非、一度ご覧頂ければと思います。
今回もまた私の映画紹介にお付き合いありがとうございました。









































