2016年2月8日月曜日

Scene #2「Das Kabinett des Doktor Caligari」

2回目となりました。

私の映画紹介。

2008年~09年頃のSisterは
映画の紹介をよくやっていました。

なので、Sisterとしてこの作品をお勧めするのは2回目。

 
「Das Kabinett des Doktor Caligari」
邦題:「カリガリ博士」
(製作国:ドイツ/公開:1920年/監督:ローベルト・ヴィーネ/上映時間:71分)


1920年にドイツにて公開された「カリガリ博士」は
ドイツ表現主義において最も古く、芸術的に高い評価を受けた作品とされています。

そして、現存する映画の中で最も古いホラー映画とされています。

この映画の監督はローベルト・ヴィーネですが、
当初はあのフリッツ・ラングにお願いする予定だったという逸話まで。
(フリッツ・ラング監督作品についてもいずれご紹介したいところ。
代表作1927年公開「メトロポリス」も良いけど私は1931年公開「M」がとても好き。) 

この作品に関しては淀川長治さんの解説を含めて是非見て頂きたい。

淀川さんの解説を改めて聞いて
私もこの頃のドイツ芸術がとても好きだと思いました。

淀川さんの解説は全て良いのですが
特にドイツ出身の女優マレーネ・ディートリッヒに触れるところが好きです。
(「粋なんですね」って言う表現がそのものディートリッヒを表していると思います。)

この映画が公開された1920年とはどんな時代だったのか。

この映画が作られたドイツではちょうど
国家社会主義ドイツ労働者党=ナチ党が結成された年でもありました。 

ドイツ芸術として高く評価された作品が生み落とされた同年に
いずれその芸術の全てを死に追いやる政権が発足していたと考えると
悲しい運命を感じます。



さぁ、作品の話に戻ります。

映画「カリガリ博士」は全編白黒のサイレント映画で
冒頭にも書いたように当時のドイツ芸術を大いに盛り込んだ作品となっております。
(所々、作品の感情強弱をつける為にフィルムが着色されています。)

精神異常の医者・カリガリ博士とその夢遊病患者・チュザーレが引き起こした殺人事件を
描くサスペンスホラー映画。








作品は全てセット美術で組まれており、
自然光をまったく使わない不自然な光と共に
画家達の協力を煽りセットの域を超えた芸術として
映画を効果的に昇華させています。

役者の表情やメイク、衣装や美術、字幕に至るまで
セリフがないだけにより大きな効果を狙った作風は
サイレント映画期特有の楽しみ方であります。

見る側の不安感を煽るその全ての演出が
当時のドイツ美術の真骨頂のように思います。

淀川さんの解説にも
「ストーリーは、私はかすかに覚えてるだけですけど、
この表現形式ですね、これは凄い。」
ストーリーもインパクト有りですが、
映像全編映像から伝わるものの方が圧倒的優っているということです。

この作品が後に与える影響も
この映画を評価していくにあたって大きな要因の一つだと思います。

アルフレッドヒッチコック監督がこの映画に大きな影響を受けたというのは
有名な話のようです。
確かに頷けます。



そんな「カリガリ博士」

もし宜しければ是非一度ご覧下さい。

私もまた観たくなってきた・・。



今回もまた私の映画紹介にお付き合いありがとうございました。